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今日は、LAのダウンタウンにある全米日系人博物館に拙著を寄贈に行って参りました。

全 米 日 系 人 博 物 館
Japanese American National Museum
369 East First Street, Los Angeles, California 90012
電話:(213)625-0414

博物館内にあるライブラリーには、日系人関係の書籍や資料が豊富にあるので、執筆にあたりリサーチに行っていたのです。同博物館が運営しているサイトが”ディスカバー・ニッケイ”。このサイトで、拙著が紹介されました。
以下、その記事になります。
読んでみて下さいませ。

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日系二世の建築家、ミノル・ヤマサキの「人生の記録」 ー飯塚真紀子著「9・11の標的をつくった男」ー
福田 恵子

ロサンゼルス在住のジャーナリスト、飯塚真紀子さんが2010年8月に上梓した新著「9・11の標的をつくった男」(講談社)は、人の関心を引き付ける刺激的なタイトルだ。「9・11の標的」とは言うまでもなく、2001年9月11日に同時多発テロで倒壊した世界貿易センタービル(以下WTC)を意味する。そして、そのWTCの建築家が日系二世、ミノル・ヤマサキであり、同著の主人公なのである。

ヤマサキは1912年、シアトルのスラム街で、富山から渡った一世の両親のもとに生まれた。人種差別を受けながら、父は靴屋の倉庫係として、また休日はチョコレート工場の掃除夫としても身を粉にした働き、息子をワシントン大学へと進学させた。

両親の口癖は「日本人だから、仕方ない」だった。貧しい暮らしも日本人だから、裏方の仕事にしか就けないのも日本人だから、という具合に。

夏休みの間は学費捻出のためアラスカの缶詰工場で働きながら、ヤマサキは優秀な成績を修め、34年、建築学士として卒業した。建築を選んだのはカリフォルニア大学で建築を学んだ叔父・公顕の影響である。

本来ならば、建築関係の職に就くところだが、日系人のヤマサキにとってそれは至難の業だった。彼よりも成績が下位だった白人の同級生が次々と就職していくのを横目に、西海岸よりも人種差別が少ないというだけの理由で、ヤマサキはニューヨークに向かう。そこでやっと得られた仕事は、日本の陶器を扱う貿易会社での梱包係だった。

彼が父親のように「日本人だから仕方ない」と建築の道を諦めていたら、その後の彼の成功はないし、WTCもまったく違った建築物になっていたはずである。ヤマサキは諦めることなく、建築部門のデザインコンペへの入選や夜学の大学院進学を経て、大学を卒業して4年後に、念願の設計事務所に入所する。そして1年後、エンパイヤステートビルの設計で知られる大手の建築事務所に移り、才能を大きく開花させ、業績が認められていく。さらにデトロイトの有名事務所に籍を置いた後、1949年、遂に独立を果たすのである。

その後のヤマサキの建築家としての名声はうなぎ上りだった。シェル構造のセントルイス空港、議論の的となったレイノルズ社の社屋などで一流建築家として認められたヤマサキは、デトロイトのレストランに入れば拍手で迎えられるほどの地元社会の顔になった。そしてWTCの建築家に選ばれた1962年には、まさに絶頂期を迎えていた。

本作では、ゆかりの土地や人々を訪ね歩いた飯塚さんが、これまであまり知られることのなかった彼の素顔を丹念に浮き彫りにすることに成功している。著者としてヤマサキのどのような点に魅かれたかを聞くと、飯塚さんは「今の日本にはいない、昔の日本男児のような破天荒な生き方」と答えた。

「決してスマートではないが、ストレートに感情をぶつける人間臭さ。今の時代、なかなかカリスマ性を感じさせる人はいないが、彼には所員がついていきたくなるようなマグネティックな強さがあったと思う。その強さは、建築に対するヤマサキ自身の情熱から来ているのではないか。妥協を許さず、自己犠牲を払ってまでも突き進んで行く姿勢にも心打たれた」

同郷の先輩である飯塚さんと交流がある私は、この本を執筆中の彼女から「書き上げたいけれど、雑誌の仕事が忙しくなかなか完成までこぎ着けることができない」と聞かされていた。そして、取材執筆に7年かけた後、出来上がってみて初めて、「9・11の標的をつくった男」というタイトルを知り、冒頭に書いたように「よくぞ、ここまで絶妙なタイトルをつけたものだ」と感心した。

残念なことに、日本に住む日本人の興味は、同胞である在外日系人に向けられることが少ない。しかし、この「9・11の標的」というキーワードを入れることで、多くの人が注目することは間違いない。きっかけが「9・11」であったとしても、人々がこの本を手に取り、結果的に日系人建築家、ミノル・ヤマサキの卓越した能力と魅力的な人間性を知ることになれば、タイトルの作戦勝ちと言えるのである。

WTCも既になく、ヤマサキ自身も1986年に他界しているが、彼の情熱的な人生の記録がこうして1冊の本に残されたことを心から祝福したい。

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記事をお書きになった福田さんが指摘しているように、タイトル、確かに絶妙です。
担当の編集者さんが、いくつかタイトル案を出して下さったのですが、中でも、これが一番光っていました。
”9・11”という数字を入れたからなのは言うまでもありませんね。”世界貿易センタービル”をタイトルに入れる案もありましたが、文字数的に長過ぎるのが問題でした。WTC(WORLD TRADE CENTERの略)と入れる案もありましたが、それではすぐに認識できない日本人が多いだろうということで止めました。
内容的に、9・11の事件そのものにはあまり触れていないのですが、アイキャッチになるタイトルですね。自分ではとても思いつけません。編集者さんのコピー能力に脱帽です!

『9・11の標的をつくった男 天才と差別ー建築家ミノル・ヤマサキの生涯』好評発売中!
この記事をアップした時点では、アマゾンの建築家部門で6位!
どうぞ宜しくお願い致します!

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コメント
Re: タイトルなし
こんにちは~。
LAはここのところ雨続きですね。
先週、ロサンゼルス市立図書館のリトル東京ブランチに本の寄贈に行きましたので、置かれているのではないかと思います。サンタモニカの方はまだなのですが、近日中に伺いたいと思います。
是非読んでみて下さい! 
宜しくお願いします。

> わざわざコメントにお返事いただき、大変恐縮しております。
> サンタモニカ図書館にも日本語図書のコーナーがあったんですね。私は日本語図書はネットで検索できるLAPLとカウンティの2つを主に利用しているのですが、SMPLにも時々寄るのに気がつきませんでした。いわゆる日系人の歴史やドキュメンタリー本は、どんなに良い本であってもなかなか注目されにくいのですが、飯塚さんの本はあのWTCにも絡めてあることで、より多くの人の目にふれるのではないかと思います。あの事件で、私も彼の名前をはじめて知り、どんな人だろうとずっと知りたいと思っていたので、まさに待望の一冊です。ありがとうございました。今後のさらなるご活躍を祈っております。
2010/10/06(Wed) 07:06 | URL | makikolove | 【編集
わざわざコメントにお返事いただき、大変恐縮しております。
サンタモニカ図書館にも日本語図書のコーナーがあったんですね。私は日本語図書はネットで検索できるLAPLとカウンティの2つを主に利用しているのですが、SMPLにも時々寄るのに気がつきませんでした。いわゆる日系人の歴史やドキュメンタリー本は、どんなに良い本であってもなかなか注目されにくいのですが、飯塚さんの本はあのWTCにも絡めてあることで、より多くの人の目にふれるのではないかと思います。あの事件で、私も彼の名前をはじめて知り、どんな人だろうとずっと知りたいと思っていたので、まさに待望の一冊です。ありがとうございました。今後のさらなるご活躍を祈っております。
2010/10/03(Sun) 22:40 | URL | カルビーノ | 【編集
Re: タイトルなし
カルビーノさん、
初めまして。
いつもブログにご訪問いただいているとのこと、ありがとうございます!
確かに、日系人博物館のライブラリーの本は持ち出しできないですよね。
地元のサンタモニカ市立図書館の二階に、日本語書籍の棚があるのですが、時々リサーチに行くので、そこには寄贈しようと考えています。リトルトーキョーの図書館にも寄贈するように致しますね。
もう少々お待ち下さいませ。
では、今後とも宜しくお願い致します。
m

> こんにちは。いつもブログ愛読させていただいています。
> もし可能なら、、、のお願いなのですが、リトルトーキョー(LA市図書館)やカルバーシティー(LA郡図書館)などの日本語文庫にもぜひ貴殿の書籍を1冊ずつでよいので寄贈していただけませんでしょうか?購入したいのは山々なのですが、現在のようなレートだと日本の書籍が高すぎてアメリカでは購入しずらいのです。かといって、次回の帰国まで待つのは長すぎます。博物館の図書コーナーも行った事がありますが、本の貸し出しがありません。一読者からのお願いでした。
2010/09/28(Tue) 08:06 | URL | makikolove | 【編集
こんにちは。いつもブログ愛読させていただいています。
もし可能なら、、、のお願いなのですが、リトルトーキョー(LA市図書館)やカルバーシティー(LA郡図書館)などの日本語文庫にもぜひ貴殿の書籍を1冊ずつでよいので寄贈していただけませんでしょうか?購入したいのは山々なのですが、現在のようなレートだと日本の書籍が高すぎてアメリカでは購入しずらいのです。かといって、次回の帰国まで待つのは長すぎます。博物館の図書コーナーも行った事がありますが、本の貸し出しがありません。一読者からのお願いでした。
2010/09/27(Mon) 19:13 | URL | カルビーノ | 【編集
Re: 神田瀧夢さん
クラクラさん、
こんにちは~。
神田さん、日本に活動の場を移すということで、先日、永久帰国されてしまいまいた。
これからもっと、日本での露出が高まると思います。
応援して下さいね!
m

> こんにちは!
> 神田瀧夢さんが、日本の番組の司会者をやっていました!
> 飛び出せ!ワールドモニターと言う冠番組です。。。
> とても楽しい番組でした。
2010/09/27(Mon) 16:47 | URL | makikolove | 【編集
神田瀧夢さん
こんにちは!
神田瀧夢さんが、日本の番組の司会者をやっていました!
飛び出せ!ワールドモニターと言う冠番組です。。。
とても楽しい番組でした。
2010/09/26(Sun) 13:36 | URL | クラクラ | 【編集
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